派遣会社・株式会社アスタリスクは誠実交渉義務を果たせ!
2026年5月13日、当労組は株式会社アスタリスクを被申立人として愛知県労働委員会に対し不当労働行為救済申立を行いました。事件概要は以下のとおりです。
【育児休業期間中の雇止め通告と折衝】
株式会社アスタリスク(愛知県豊橋市/労働者派遣事業ほか、代表取締役 加藤雄一)が育児休業中の派遣社員(組合員)に対し、「派遣事業における受注状況の変化等を踏まえ、今後の業務見通しを慎重に検討した結果」として育児休業期間終了前に労働契約の契約打ち切り(雇止め)を通告しました。
これを受け、当労組はアスタリスクに対し雇止めの撤回等を議題とした団体交渉を申し入れましたが、早急に対応する必要があることから、まず会社の要望を受け団体交渉ではなくオンラインでの折衝によって事実関係の確認を行いました。その折衝で、会社社長は、雇止めの理由は業務量のみではなく「総合的判断」だと言い、その「総合的」について具体的内容を明らかにしませんでした。そして、いったんはこの折衝で組合が問題とする内容や見解を提示し、会社からの回答を待つことになりました。
【団体交渉申し入れ、オンライン開催への固執】
その後の会社からの回答は、組合からの問題提起に対し個別に回答するものではなく、「契約更新の判断については総合的な判断に基づくものであり、現時点における当社の判断に変更はございません」といった内容でした。
そこで当労組は、折衝ではなく対面(直接会見)かつ少なくとも2時間の交渉時間を確保した上で団体交渉の候補日時を提案するよう会社に要求しました。この当然の要求に対し、会社社長はオンラインかつ1時間に限定した候補日時のみにこだわり続け、オンライン開催の理由として「内容の正確性および記録性の観点から」という主張を繰り返しました。
そうであればと組合は日時や場所について柔軟に対応すること、正確性や記録性の観点からZoom等が必要であれば対面で開催しつつZoomシステムをその場で起動し記録するといった提案も行いましたが、組合から再三の要求・提案があったにもかかわらず、会社は同じ理由でオンラインかつ1時間限定の条件にこだわりました。組合は、会社の行為が不当労働行為に当たる可能性も詳細に説明しましたが、それでも同じ回答のコピペが返ってくるのみのため、愛知県労働委員会に対し不当労働行為救済申立(団交拒否と支配介入)を行いました。
【会社はなぜ雇止めを通告したのか】
会社は業務量を理由として組合員に対し雇止めを通告しました。しかしながら、先述のとおり組合員は育児休業中であり、さらには第二子を出産したのですぐには復職できない状況です。そのことは会社も認識しています。育児休業中ですぐに復職できないわけですから、その時点の業務量を理由として雇止めすることは不合理としか言いようがありません(復職が決定した時点での業務量を判断理由とするのであれば形式的には理解できます)。
さらに社長は業務量とはまた違う理由、「総合的判断」という言葉を持ち出してきています。雇用契約書を見ると、契約更新の判断理由に「総合的判断」などという言葉はありません。もともとの契約内容にない理由を持ち出し雇止めにすることは、労働契約法19条に反するのではないかと考えられます。
会社がなぜこうまでして契約を切りたかったのか?組合員であることを理由としたものではないのか?会社の説明を聞いても不合理な理由しか出てこないため、組合員であることを理由とした攻撃ではないかと考えざるを得ません。この点については申立当初具体的に主張していませんが、今後追加申立も含め検討していきます。
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